ウルトラランナーがセミリタイアについて語るBlog

ウルトラマラソンで鍛えられたのはリタイアマインドと節約スキルでした

ウルトラランナー的幸福論

人間は、内側に自我という獣を飼ってます。

この獣をいかに飼い慣らすか、獣と上手く付き合うかが重要です。

成功して富を築いた者が、その後、転落人生を歩む話しや、宝くじで高額当選した者が、その後、不幸になるような話しはそこらじゅうにあふれてます。

これは、獣にエサを与えすぎて猛獣と化し制御できなくなったと言える。何の準備もしないままトラやライオンを飼うようなものだ。せめて檻か鎖それと麻酔銃は、必要でしょう。

元々、人間には、欲求があるのですが、原始的な欲求は満たされると消えてしまいますが近代的な欲求は、満たせば満たすほど肥大すると言われてます。通常、お腹が空いても何か食べれば満たされるし、眠くなれば寝れば睡眠欲は消える。オシッコやウンチもすればもっとしたいとは思わないはずです。

ところが、お金は、稼いでも稼いでも「もっともっと」と思うし、物を買っても買っても何か欲しくなる。出世や名誉、権力欲に支配欲など、強すぎて姿形まで醜くなっている者もいる。

そして困ったことに、これらは、巧妙に仕組まれてて、本当は、脳の刺激を欲してるのに添加物まみれの物を食べ続けたり、人から称賛されたいのに物を買って自慢しまくったりと、食欲や物欲に偽装されてたりします。

欲求を否定する前に、獣ちゃんが何を求めているか見極める。そして、ただ厳しくするのではなく、ある程度は欲求を満たしてあげるのが飼い主の務めではないでしょうか?男性だと女性を見て目が輝いたり、美味しそうな物を見て唾が溜まったりとかがないと、人生に張りも艶も無くなってしまいますからね。枯れ果ててしまったのでは消化試合と同じです。

うちで飼ってる老犬は、今のところ食欲は有り、食べ物を求めて目をキラキラさせてますが、もしこれが無くなると飼い主としては心配になると思う。これと同じだ。

要するに、内なるもう一人の自分に支配されず、本当の自分が主導権を握りつつ、ある程度の欲求は満たしてあげるのが幸福な人だと言えます。かなり抽象的ですが。

 

ちなみに、100キロ完走すると称賛されるどころか「ようやるわ」と呆れられます。その代わり、「自己肯定力」(感ではなく力)のようなものが得られます。そうすると、高級な車は必要なくなるし、おしゃれな服も要らなくなります。寧ろ裸でウロウロするのが許されるなら、裸の方がいいくらいです。そして、収入も肩書もどうでもよくなります。そういう、物質的なものや、世俗的な価値観から解放されました。

結局は、自己満足できるかどうかなのでしょう。

おそらく、私は、幸せな部類なのだと思う。今のところは。